豚の内臓(部位の名称と特徴)
経済的で、栄養成分が豊富で、変化に富んだ味わいが人気の内臓。ホルモン(モツ)とも呼ばれ、「もつ鍋」・「もつ焼」が代表的ですが、最近ではB級グルメとして話題の「シロホルモン」をはじめ、さまざまなレシピが提案されて、親しまれています。
小腸
細長くて薄く、全面に細かいヒダがありやや硬めです。煮込むと深い味わいになるほか、焼いてもおいしい部位です。
大腸
小腸よりもやや太く、ジューシーでコシのある歯ごたえが特徴です。一般的には、大腸を割いたもの(サキ)が流通しています。神奈川県厚木市周辺では、大腸を割かずに筒状のままで裏返しにしたもの(シロホルモン)を焼いて食べるのが好まれています。そのために処理した筒状の大腸をマルチョウと呼びます。
肝臓(レバー)
低脂肪高タンパクで栄養も豊富な部位です。濃厚な味わいと、独特の風味があります。焼き過ぎるとパサパサになるので、火の通し方が重要です。
舌(タン)
やや硬めで、脂肪も少ない部位です。食感は牛タンと変わらず、安価で旨味も強いので人気があります。
心臓(ハツ)
クセや臭みがほとんどなく、脂肪も少ないためさっぱりした味わいです。筋繊維のシャキシャキとした食感が特徴です。
胃(ガツ)
脂が少なく、クセや臭みもないので食べやすいホルモンです。やや硬めで、コリコリとした歯切れのいい食感が特徴です。
カシラ
こめかみから頬にかけての部位です。よく動かす部分のため筋肉が発達し、脂は少なく旨味の強い部位です。やや硬めの食感が特徴です。
豚足
足先のため肉の部分は少なく、皮とスジ、軟骨からなる部位です。コラーゲンを多く含んでいるのが特徴で、茹でるか煮て食べるのが一般的です。
耳
ほとんどが皮と軟骨で、茹でると皮はゼラチン状になります。コラーゲンたっぷりの部位として知られています。また軟骨のくらげのようなコリコリした食感が好まれ、沖縄料理や中国料理などで多く使われています。